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日本で今封切られているらしい「Before Midnight」を、
マレーシアでDVDを買って観た。とても面白かったので
感想を書きたいと思います。お勧めですので、是非劇場で
観てみてください。

これ、実はシリーズの3作品目になっています。

第一作では、みずみずしい若い男女間の駆引きによる会話があった。
1


第二作では、少しスレた男女間の駆引きと会話があった。
2

こんな恋愛がしたい
こんな会話をしたい
こんな男性がいて欲しい
または
こんな女性がいて欲しい

そんな気持ちにさせてくれる、素晴らしい映画だった。
過去2本は、会話がとても知的でわくわくさせてくれる、 楽しい映画でした。

でも、両方とも非モテにして干物ライフを送る私のような人にとっては
リアルの生活ではありえない、ある意味で「ポルノ」のようなもの。

グローバル人材になる方法を書いた自己啓発本を

「キャリアポルノ」

と呼ぶ人がいるように、読んでみて「なるほど」と思っても 実際に自分が
グローバル人材になれるわけではない。 結局グローバル人材には
なれない中でなんとか 日々の仕事を一生懸命こなしているだけ。

でも、それがリアルな大人になるって事なんだよね、と。

恋愛ポルノの過去2作品をみてもあくまでも現実は変わらず、
映画が終われば現実が待っている。私も含めて現実の男は
もっと話がつまらないし、自己中心的な子供だし、 病院で意識が戻って
真っ先に確認するのは多分アレだ。 (ネタばれです、すみません)
じゃあ男が悪いかというと、女性の側だって色々問題はある。

それは今も昔も変わらない。

悲しいけど、歳月は人を変える。第三話では年をとった以上、
恋愛ポルノの要素を描いても無理がある。 かといって
「ただのリアルなカップル」も描きたくない。少しでもかっこよく、
ギリギリの割れ鍋に綴じ蓋を リアルを描いてくれた感じです。

結局人間、自分が一番可愛い。だから

「自分はこれだけやっているのにわかってくれない」

という思いがあるし、「いわないほうがいいかも」と思っていても
結局いつかは言ってしまうものだし。そういうよくあることも描かれている。
きっと、この二人はこれからも同じ事で何度も話をするのだろうけど、
矛を収めないと破綻すると分かれば片目を、または両目をつぶって見過ごす。
ざっつ夫婦であり人間関係。それを本当にリアルに描いている。

最後の10分くらいの、海辺に座るシーンが一番好きだ。
マレーシアでDVDを買ったので、日本語字幕で
どう訳されているかは知りませんが 私なりに要約すると

「何アホなことやってんの?もうやめて。」

と言われた後に、

「僕が何でこんなことをするか知ってる? 君に笑って欲しいからだよ。
こっちも色々問題あるし、 そりゃそっちも同じくらい色々あるさ。
でも、もしこんな風に 君に話しかけて、何とか取り繕おうとしてることを、
犬みたいに何度もするほど自分は惨めじゃないよ。
もし「本当の愛」って言うのが欲しいなら、残念だけどそれは君の頭の中にある
御伽噺じゃない。今、君の目の前にあるのが、それだよ。だから、気づいて。」

的な台詞がすごく好き。これをするのも、

「アホか」

と思ってものっかるのが一つの愛の形なんだろうなぁ。

ただ、こう言われてぶちきれる女の子も いるだろう。
rationalな女の子もいるだろう。でも、個人としては将来的に
これを言える関係を築きたいなぁと思う。

PS:この映画がある意味で私の「ポルノ」になるのか 「現実」になるのか、
次回作が出るなら、多分そのあたりまでに分かるかもしれませんね。

期待ですね。怖いですね。どうなるんだろう。

「こんな夫婦がいいな」という 別な意味でのポルノですか?
それとも、色々アレだけど 大事にしたい現実ですか?

お互い、いい人生を送れるといいですね。

ブルーレイ


DVD


ちなみに、前の2作もお勧めですので、両方とも観てみてください。

一作目



二作目