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少し前に、知り合いと一緒にChildren's homeといった
感じの所を訪問してきました。 色々あって、親と一緒に
住めない12才以下の子供が20人くらい暮らしています。
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こんな感じのバックパッカー宿っぽい所に住んでいます。
以前勤務していた学校も寮があって似たような感じでした。
まぁ、その学校の方は3人部屋でこちらはもっと多そうでしたが。

そこで私はゲーム担当になったので

日本人の大人VS孤児院子供

のゲームとかを運営しました。それなりに楽しんでもらえました。

帰りは、ある日本人の家族に車で最寄駅まで送っていただきました。
その車内での会話の中で、 子供がふと発した言葉が気になりました。

「あの子達、かわいそうだね」

食事も好きなものが食べられない、集団生活。親と生活できない
孤児院暮らしは、駐在子弟として日本人学校に通う子供から見たら、
やはりかわいそうに映るのだろう。家庭や資金、教育もそうだが
時にそれ以上に大きな力を持つ文化資本が家庭内で引き継がれる。
その孤児院の子供には、無いものだ。そこを比較したら「可哀想」だろう。

しかし、この孤児院ではその日本人家庭にないものがある。
マレーシアという国の性質上、メンバーは中華系・インド系・マレー系が
人種に関係なく生活する。運営者はインド英語とはいえしっかりした
英語をしゃべる。そして皆近所の学校に通って一生懸命勉強している。
本人にはそんな意識はないだろうけど、一人で生きていくために。

この子達が労働市場で戦う20年後はどうだろうか?
この孤児院で少しだけ、上に書いた回答が揺らぐ可能性がみられた。

今回のゲームの説明は日英両方で行なった。説明の順番は
まずは英語で、次に日本語で行なった。英語で説明すると、
孤児院の子どもは皆大体一回で理解できた。日本人の大人は、
私からの日本語の説明を待っていた。

そういえば、孤児院の子供は英語で自己紹介をしてくれた。インド系の
女の子は、消え入りそうな声で話してくれた。(英語をインドで教えた
際に女性のエンジニアがこうだった。これは聞き取れなくて本当に困る。)
一方、日本人の子どもは自己紹介が英語でできなくて親に聞きながら
自己紹介をしていた。もちろん、私の英語の説明も分からなかったと思う。

たかが自己紹介の英語。そして、たかが10才の時の英語力。
日本人子弟の子供が親や文化資本にも恵まれ、思い切り勉強して
成長していけば、きっとそちらの方が将来的に幸せを掴む可能性は
今の時点では高いはずだと思う。今でもまだ「日本」はブランドだ。

10才位の子供の時点で優劣は分からない。孤児院から天才児が出て
ハーバードを卒業する事も理論上可能だし、日本人師弟がどこかの
インターナショナルスクールで麻薬を覚えれば人生はアウトになる。
可能性は無限なので、そう言った可能性は除いて普通の話をしよう。

普通の話をするとマレーシアではもちろん教育レベルに大きく
左右されるものの、英語は何とか仕事で使えるレベルの人が結構いる。
対する日本はどうかと言うと、英語力に説明は不要だろう。
そしてこの英語力の差はこれから先、広がる可能性の方が高い。
もちろんマレーシア人ができるようになって、日本人はあまり伸びない。

「日本ドメで英語ができないノースキル文系大卒」



「小さい時から異文化に揉まれて生きる、中国語と英語を話せる人」

になる。30年後、日本も少子高齢化に対処もせず国力を失い、
日系企業も死屍累々になった場合、どちらが生きやすいだろうか。
どちらの方が、選択肢が広がるだろうか。私は、30年後には
後者の方が選択肢が多いのではないか、と感じている。

「あの子達、かわいそうだね」

30年後に同じセリフを言えるか、私には分からない。
そういえなくなる原因は、私は危機感がない事だと思う。
日本側はこういうことに対して、みんな他人事で対岸の火事。
どうなるかは全くわからないけど、私からすると不安だ。
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