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ずっと海外の安宿にいると、中で仕事をしている人の事が見えてきます。
海外の安宿は、主に3層の人で構成されています。

1層・宿のオーナー
2層・カウンター業務
3層・掃除など雑用

ここで各層に求められる仕事と能力は以下の通りで、
( )内は、私がいる宿の人数です。

1層・宿のオーナー (1人)

市場調査
価格・サービスの設定
資金と建物を提供する
外部業者への各種支払資金を滞りなく用意する
業務フローの作成
客からの要求を受け入れるか拒否するかの意思決定
全責任を取る

2層・カウンター業務 (2人)

言語が得意(英語はマスト)
コミュニケーション能力があり、客にマイナスの印象を持たせない
お金の管理・領収書の発行
誰をどこのベッドに入れるか等の予約管理
そのほか各種事務作業
電話対応

3層・掃除など雑用 (1人)

部屋・トイレなど掃除
洗濯
2層からの指示に従って作業をする
シーツ取替
自分と1・2層用の食事作り

一人25RMで30人泊めるとして、一日の売上は750RM。
30日で単純計算すると22500RM(675,000円)です。

 マレーシアの給料相場を考えると掃除の人は一月1500RM位で、 
カウンターの人が3000RMくらいだと勝手に仮定します。

7500RMが人件費、支払いで5000RM、残りの10000RMが
オーナーの取り分かなぁと思います。やはり地主最強だわ。

この職場のポイントは、私もメールやブログを書くので
宿にいる時間が多いですが、従業員もオーナーも住みこみで、
従業員は本当にいつでも建物の中にいることです(変な話24H労働です)。

そんな中で仕事をしている量は

0.2 オーナー 
3.3 カウンター 
6.5 雑用     

という感じです。 オーナーはどっかにいったっきり帰ってこなかったりします。
こうなると

「雑用の人かわいそう」
「搾取だ」
「ブラック過ぎる」 

と反応が出そうですが、これでも成り立って、回ってます。
まぁ1~2年で入れ替わり立ちかわり、といった感じかもですね。

それと、これで「定期昇給」を提供できるか?といえば、Noでしょうね。 
30年ここで仕事をしても、対物価で考えた実質賃金で給料が倍になる
事は無いでしょう。それはカウンターも雑用も多分同じ。

雑用の人にとっては、自分の環境が 嫌なら転職(ただ、多分
次の職場でもたぶんやることは同じ)OR英語できるようになって
カウンターのポジションを狙うくらい、というのが事実かなぁと思います。
でも職務によって給料も待遇も分かれるから、仕方無いと思います。

エアコンきいた所に住めて、食事も出て、給料ももらえる。
ほかに何を望めるか?というレベルがある意味で途上国の
現実かなぁと 思います。給料は私の想像よりも低い可能性も。 

これって使い捨て?どうなんだろう。でもまぁ、途上国大変だなぁと思います。