やのなのねのblog

学校教員→通訳学校→インドのIT企業で通翻訳(日本語スペシャリスト)→日本・マレーシアの合弁アニメ系企業で通翻訳(通訳多め、トランスレーター)→シンガポールの日系メーカー(通訳専属)

2013年05月

夕陽
インド滞在前から、実はYahooブログを使って文を書いていました。その中から
記事に加筆・修正して使用しましたが、気がついたことを3点でまとめます。

 難しさ1)テンションの不一致
 難しさ2)文のスタイル・校正の難しさと匙加減
 難しさ3) ブログ用の高コンテクストな文→書籍用の低コンテクストな文への変換

  難しさ1)テンションの不一致

ブログの文自体のノリが一致していない事があります。

勢いで書いた文(例:ってかマジでありえねえし、こんなん。)

が出ているページをめくると全く違う感じの文があったりします。

冷静に書いた文(例:続いてインドの給料相場ですが、)

これが混ざっていると、読み手としてはやはりテンションの不一致から
一貫性のなさを感じるかもしれません。そう思うと全体のテンションをどうするか、
と悩みます。結果、記事の中には全面改訂が必要な物もありました。

  難しさ2)文のスタイル・校正の難しさと匙加減

更に、私は文語と口語が混ざった文を書くという不思議な
性質をもっています。これも困ったものです。 

そのあたりを見直して、書き直すとまた誤変換や誤字脱字が・・・
という作業をずっとしていました。 とくに校正は自分一人では
気が付けないミスがあるので、何人もの知り合いにお願いしました。

かといって、あまり工数をかけすぎても大変です。
時間も労力もかけたのに売れない、となるとやはり
悲しくなります。そのバランスは特に難しいです。

 難しさ3) ブログ用の高コンテクストな文→書籍用の低コンテクストな文への変換

伝えたい内容があって

単語→文→段落→章→一冊の本

とつないでメッセージを伝えます。その結果、
「伝えようとした」ではなく「伝わったかどうか」が大事になってきます。

「私が知っていることはあなたも知っている、
が前提で本を書くと絶対メッセージは伝わらない」


と知り合いから指摘され、なるほどそりゃそうだと思いました。例えばこれ。
リキシャ
インドのTaxi、オートリキシャです。

呼び方は「オート」が一番多いですが「リキシャ」「オート三輪」「タクシー」
またはタイなどでは「トゥクトゥク」、お隣スリランカでは「three wheeler(三輪の英語) 」です。
書いている側が「オート」と最初から書いていたのに、突然「リキシャ」を使うと

「リキシャ?え、なにそれ?美味しいの?」

になってしまう可能性もあります。そういった読み手の視点を無視して
当初は書いていました。例えるなら、頭がいい人が先生になって

「これくらいわかるよね?ついてこられるはず症候群」

になっていたわけです。ここは本当に反省しました。

「自分が2年の生活を経て慣れたインドを、
インドを全く知らない人に紹介する」


為に本を書いているのだから読み手の視点を意識する事が大切で、

読みやすいか、わかりやすいか

を常に吟味する必要があります。「これくらい当然」なんていう社2病な態度で
本を書いてはマズい訳です。特に「インドと言われてカレーとヨガファイヤー
しか浮かばないレベルの人」も対象にしている以上、コンテンツ製作者としては
多分当たり前の事なのではないかと思うのですが、気がついていませんでした。
また、ここを超えるのが

情報消費者→生産者のジャンプに必要な視点

だと感じました。といっても、私自身まだまだ勉強が必要ですし、
海千山千のツワモノの方々からしたら、たかが一冊、この程度のレベルの
物を作った位で良く言えるねというレベル
のものでしかないでしょうが。

無料ブログなら、それを無視して書きたいように書いても文句は
言われません。特に固定層向けにブログを書くのであれば、尚更

「継続して読んでくれる読者」

対象の文になり、用語の説明や背景説明が不要になったり、
文脈によって伝える部分が増える可能性があります。しかし
有料にした瞬間からその文脈がなくなり、切り離されます。
その視点から自分の書いた記事を再度見ると、

「まとまりがないなぁ、何か読みにくいなぁ」

と感じる事がありました。日本の顧客は世界一厳しいとも言われています。
アプリの酷評レビューにも、それは現れています。そうなると一つ一つ
その「つまずき」を取り除く必要が出てきます。今でも取りきれていない
ものがあるかもしれませんが、そういった配慮も必要だと思いました。

一つのテーマに関して掘り下げる電子書籍を書く場合、
ブログ記事はあくまでも材料であって、それをどう調理して
本にするかというのは全く別問題だと思いました。


まとめ

気軽に出版できるのがキンドル電子書籍出版の良さですが、「有料」で
世に出すなら「物を売ることと買うこと」の原理はついてまわることを
忘れてはならないと思います。面白ければ文句は言われないと思うのですが。

どんな感じで私なりにつまづきを取り除いたのか、読みやすさの為に
どんな工夫をしたのか、興味がある方は・・・

hyoushi

インドに行くなら草食系な南インドに行こう! 地球の歩き方にあまり載ってない、もう一つのインド
よろしくお願いします!まずはサンプルからどうぞ!

問題)以下の写真の総計はインドではいくらでしょうか?

右上)マンゴー1Kg

右下)バナナ1Kg
ペット)炭酸水600mL
左下)はちみつ500g
左上)牛乳500mL
買い物
 
<解答>

牛乳500ml 30円
マンゴー1kg 50円
バナナ1kg 30円
はちみつ 500g(ここでは結構いいやつ)  250円
ソーダ水600ml 25円

合計:大体380円ほど  です

私の 著書には毎月の生活費やら不動産の話なども出ています。よろしければどうぞ! 
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インドから仕事の都合で日本に戻ってきて、契約が終了し、
電子書籍を出しました。それなりに売れたし、よかったと思っています。
まだまだこれからも南インド押しで行くことは間違いないのですが、

「次はどうするの?」

と良く聞かれます。次の仕事は東南アジアで探そうと思っています。
メインはシンガポールですが、マレーシアも職種と給料次第では
ありだと思っています。とりあえず動いてみてから決めようと思います。

という訳でシンガポールのエージェント経由で派遣先に書類を
送った段階です。来週中に東南アジアに渡る日が決まると思います。

そうなってくると、このブログのトピックも

電子書籍→海外就職→社畜(?)
 
と変化する可能性もありますので、あらかじめご了承下さい。

なるようにしかならないので流れに任せてみようと思います。
まぁ、こういうのは縁です。とりあえず、やってきたことを全部
テーブルに乗せて、来て欲しいといわれれば行くし、不要と
言われれば他を探します。 何とかなる気はしていますが。

<問題> インドでは、この下の写真の物を購入するといくらでしょうか?
右上)マンゴー1Kg
右下)バナナ1Kg
ペット)炭酸水600mL
左下)はちみつ500g
左上)牛乳500mL
買い物
 正解は次回。自信のある方はコメント残すか、
Twitterでメンションか、Facebookでコメント下さい。
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花びらで描いた絵
(ケララのオーナムというお祭りの時期に花びらで描く絵。)

少しづつ購入していただいた方からレビューをいただいてます。私は
元教員だったので、Facebookでは生徒も友達になってます。元生徒から

「先生、買いました!」

というメールが何通か届いています。いつまで先生と呼ばれるの?と思いながらも、
本当に感謝です。人のつながりが大事だと思わされます。中でも

「ほんと日本人にわかるように、日本と照らし合わせつつ説明してくれてたので、
ほんと読みやすかったし、文自体もあんまり難しいものじゃなかったので、
超読みやすかったです!あと矢野先生て、説明うまいなと思いましたw」


という嬉しいレビューをもらったりもしました。

(実は初版あたりでの説明はかなり分かりにくい例を使っていたりしたのですが、
 それら全部を編集経験がある知り合いにダメ出ししてもらって書き直した結果です)

教員は誰かが知らないことをできるだけ簡単にして生徒に
届けるのが仕事で 、ある意味では日々どうやったら相手に
分かってもらえるかを考えながら授業をします。特に

CELTAから見る日本の英語教育の現状と対策まとめ

に書いたように私は英語の教員だったので、実技教科の英語をどうやって
教えながら身に付けてもらうか、生徒の暗記作業をいかに楽にするか、
という点を考えながら授業をしていた経験も生きたのかなぁと思います。

本を書くときには、若干授業のような「読者との対話」を意識しました。
または、「印象に残る・興味を持てる」ように心がけました。例えば

①各まとまりの冒頭に質問を投げかける

②インパクトのある情報を冒頭に持ってくる

③読者が知っていそうな情報から知らなさそうな情報に流れる


といった感じです。(あくまでも意識した、というレベルですが。)

別な元生徒からのレビューも以下に引用します。こちらは私がまだインドに
いたときに、せっかくなのでインドに来るといってくれたにもかかわらず、
仕事の都合で私が日本に戻る事になりすれ違いになった、けどインド楽しめた!
という人のレビューです。


「インドに行く前に読みたかったです!
自分も北より南の方が人が優しくて楽しかったです。
まぁ北にも優しくしてくれた人はいましたが!


ボートツアーは自分もめっちゃ楽しかったです!

画像が多かったので読みやすかったです!
インドって言われるとだいたいアーグラとかデリーとかバラナシとかが
出てくるけど、この本を読めば南にも行ってみたいなって気になると思いました。

歩き方には載ってないところがいっぱいあったので!

とても面白く分かりやすい本でした!

ちなみに、笑いのセンスは相変わらず微妙ですね!笑」

との事でした。笑いのセンスは複数のソースから言われて
いるので仕方がないと思いますが、
許して下さい(涙)

書いている時点のランキングは以下の通りです

Amazon ベストセラー商品ランキング: Kindleストア 有料タイトル - 189位 
3位 ─ 本 > 旅行ガイド > 海外旅行
4位 ─ 本 > ノンフィクション > 歴史・地理・旅行記 > 紀行文・旅行記
5位 ─ Kindleストア > Kindle本 > ノンフィクション > 歴史・地理・旅行記

になってます。キンドル有料タイトルでは200~300位を
ふらついていたのですが、ついに100番台にきました。

キンドルで購入・サンプルをよみたい方、詳しくはコチラ! 

キンドルで買えないけどスマホやタブレットを使用している人、詳しくはコチラ! 

以前紹介した他の人のレビューをみたい人、詳しくはコチラ
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アイビス
(バンガロールの街)

バンガロールで2度お会いした西嶋さん(からレビューをいただきました。

西嶋さんは田村耕太郎さんの記事インド留学への道で紹介されていたり、田村さんの
著書にも出たりするほど、インドクラスター(?)でもメジャーな人だと思います。
ちなみに私が西嶋さんの事をはじめて知ったのは、この韓流に関するTogetterでした。

「なるほどー。韓流スゲー、それに気づくこの人スゲー!」

というのが感想でした。

その後、縁あってバンガロールでお会いしました。会う前に私は日本食材を買おうと
したのですが、あまり在庫がなくて思ったほど買い物ができませんでした。

その残念な気持ちを話したところ、不憫に思ったのか

「せめてこれくらい・・・」

といって、私に「味の素」をお土産に持たせてくれたとても優しい女性でした。

私が企業で働いていたのに対し彼女は大学で勉強されており、インドとの関わりが
違うところもあって、とても楽しく実りあるお話をさせていただきました。

その西嶋さんから人生初のレビューをいただき、嬉しすぎて鳥肌が立ちました。

以下、レビュー一部抜粋

全体的に言えるのは「すごくリアルな今のインドを感じられる本」だなぁと。
インドにこれから住むぞ!っていう人は、もっと「普通な」インドの生活情報が欲しい
本のサブタイトルにもあるように、「地球の歩き方にあまり載ってない、もう一つのインド」というのは、その通りだなぁと。
 
このあたりは、私がこの本を通して表現したかったことなので
そういう内容のレビューをいただけたのは、我が意を得たりです。ただ、

>あぁ、でも「インドに行くなら草食系な南インドに行こう!」を
>本のタイトルにされた理由は謎(笑)。(南インドが草食系かどうかは置いておいて)

というところに関して補足です。

日本人のイメージするインド人=北インドの観光地にいる悪徳インド人

私はココの認識を変えたいと思っています。サムライバックパッカーの
太田さんが、それに関してぼったくられないように、と記事を書いています

あくまでもわかりやすい比較として

悪徳インド人=肉食
素朴インド人=草食

というおおまかなイメージを持って欲しいと思っています。極端な例をだすと、
ヤクザを見て日本人は怖いと言われてはたまらない、というのと同じです。

また、南インドといってもバンガロールやチェンナイといった
大都市は
「肉食化」が進行中で、外国人と見るとふっかけてきたり、観光地名物の
日本語で話しかけてくる怪しい人も増えてきています。
南インドにも
肉食のガツガツしたインド人はいます。逆に、北にも草食系な素朴インド人も
たくさんいると思いますし、旅行で行ったときもそういう人と会うこともありました。

ですが、肉食系と遭遇する割合が南の方がずっと少ないです
し、南の肉食系は
「いわゆる肉食」よりは「肉巻きアスパラ系」というか、話に聞いたり私が北で
体験したほど手口も洗練されていない、または粘着していつまでも追いかけて来ないのです。

北の有名な観光地と比べると外国人が少ない
ケララのような所では、草食系な
のんびり、おっとりした人がいます。私の職場の人や同じアパートの人はみな、
そんな感じでした。だからインド初心者にはオススメなので

「観光地満載の北だけではなく、南も行こう!」です。


そんな素朴な人たちは南の中規模都市や観光地化していない所に多くいる印象です。 
なので、バンガロール(大都市)とトリバンドラム(中都市)の違いもあるかなぁと感じています。 
「もう一つのインド」を感じて欲しいので、南インドに行こう!となっています。

タイトルからわかるように私は「南」押しです。

いずれにせよ、とてもいいレビューをいただいたので、是非読んでみてください。 
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外3
(↑南インド在住時のアパートの窓から撮った写真)

先日から連続で電子書籍の告知をしています。
作成過程で気がついたことが色々あるので、3点にまとめます。

①ライブドアブログ最高!
②無料ブログとの戦いに負けない
③それ、本当?

です。

①ライブドアブログ最高!

キンドルダイレクトパブリッシングではepubが一番すんなり変換される、
と聞いていました。しかしWordで書き溜めた物があり、とりあえずWordで
書いた記事をそのままamazonさんに変換してもらおう!
で変換してもらいましたが、全然思うようにいきませんでした(特に写真)。

 のもりぞおさんに相談して、ライブドアブログのepub書き出し機能を
おすすめしてもらいました。CSSなど
裏の設定が全く分からない私でも、なんとか
それなりの形になりました(と思います)。有料で月350円位ですが、良いと思います。
これもベストではないかもしれませんが、既存の手段ではセカンドベストと思います。

②無料ブログとの戦いに負けない

私自身が無料ブログで書いた記事をベースにした部分もありました。
または、他の人の無料ブログに似たような記事があるかもしれません。
その人独自の視点があったり、特別な体験を語る電子書籍ならありでしょう。

しかしキンドルでほかの人がインド旅行記を出しているもののレビューをみると

「無料ブログと変わらない、金を出す意味がない」

という身も蓋もない感想がかかれていたりします。
もちろん意見を表明する自由はあります。

そして有料コンテンツを作る側になって分かったことは、
 さんのツイートに現れています。

大きな企業で働いていて、普通に大きなお金を動かし、
多くのお給料が振り込まれていると『100円払ってもらう』
という事の意味を深く考えられないようになる場合が
あるかもしれない。でも、100円払って買ってもらうという事は
凄い事である。普通は無料でも要らないもので溢れている


https://twitter.com/allergen126/status/319385111579734016

私は大企業で仕事していないし求職中ですが、自分の本にほぼ300円という
値段を付けている以上、その値段またはそれ以上のバリューを提供する必要が出ます。
それをどうするかを考えると、やはり内容を研ぎ澄ます必要が出てきます。 

③それ、本当?

自分が作者である以上、その内容が間違っていてはやはりまずいので
調査が必要になります。「聞きかじった知識」と「調査に基づく知識」の間で、
常に確認をしながら書く必要がありました。また、ミスもありました。

例えば、「南インドの人口は4億人」とどこかで聞いたのでそのまま
書きました。しかし、人口の約30%があそこに本当にいるの?と
疑問に思い、もう一回調べてみました。南インド4州の人口を
調べて足し算してみると、約2億3000万人でした。

ちがうやん、俺。

という訳で早速訂正を入れ、購入された方への更新の通知をキンドルに
お願いしました。(約1月かかるそうです、調べとけ、ボケェ!レベルの
ミスです、すみません。)この機能があるのがKindleの良さでもありますが、
できるだけ事前に潰しておく必要と責任はある程度あると思います。

本を出版するハードルは下がっても、「本を書く」手間と責任は
あまり変わらないのではないか、と思います。

次回は「ブログ→書籍化の難しさ」というテーマで書きたいと思います。

追記:「電子書籍を書くときに気を付けるべきポイント」は、
元生徒からのレビューが複数届いてます。 にまとめて書きました。
hyoushi

PS:表紙は超超大事。ちゃんと作ったほうがいいです。

アマゾンのキンドルで購入・サンプルをよみたい方、詳しくはコチラ! 

キンドルで買えないけどスマホやタブレットを使用している人、詳しくはコチラ
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